エリア13

地区だより(12)

震災特集
「いのちの砦」出版にあたって

釜石医師会 広報部会 道又 衛

東日本大震災の発災時より、DMAT、JMATなどの他にもいろいろな方達からご支援を頂き、その支援の下、私達釜石医師会の会員は被災した地で、被災した住民とともに生活しながら、医療活動を行ってきました。我々釜石医師会がこの未曽有の災害に対して医師会としてどう立ち向かい、どう向き合ってきたのか。この事実を記録集としてではなく、医療を担う人々にも広く読んで頂き、これから起こるかもしれない災害への一助となればとの考えから、プロのノンフィクション作家にお願いして、一冊の本といたしました。

本の内容を少しお伝えしたいと思います。被災した医療機関を中心に、発災当日の診療風景に始まり、被災直後にどのような行動をとり、避難の後に被災した住民への医療活動をどう展開したのか。薬もなく聴診器と血圧計ぐらいの状況で、不安から苛立ちを訴える人たちにどんな言葉をかけたのか。全国から集まった医療支援のスタッフは、当地域の現況が分からずどこへ行き活動を展開したらよいかわからず混乱した状況の中で、地元医師会が中心となり、行政のスタッフを取り込んで、必要としている地域に確実に医療支援チームを派遣するという釜石方式が有効に機能した事実。釜石大槌地域で被災した医療機関のその後など、読み物としても素晴らしい出来となっております。出版刊行は平成27年3月の予定です。書店でも販売を予定しております。ご興味のある会員の皆様、是非ご一読願えればと思っております。

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