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宮古医師会セミナー
日 時:平成17年11月25日(金)午後6時30分
場 所:宮古市医師会館3階視聴覚室

宮古医師会セミナー
 
 定刻、後藤康文宮古医師会副会長から「本日は、宮古管内の三師会の先生にもお声をかけまして、歯科医師会、薬剤師会の先生方もご参加しておられます」との開会の言葉があり、木澤健一宮古医師会長から「医師協同組合のご配慮によりこのような勉強の機会を与えられたことを感謝します」と挨拶があった。主催者側を代表して眞瀬静理事長が「本日は、このような席を設けていただきまして本当にありがとうございます。県医師会は本来学術団体であり、経済的な面で医協の存在があります。医協のもっとも大きな事業は産業廃棄物の問題であります。きちんとした業者を選択しませんと刑事罰の対象となります。本日の内村専務のご講演を聞きまして医協のご利用をおねがいします」と挨拶した。
【特別講演】
「医療廃棄の適正処理について」
(社)岩手県産業廃棄物協会専務理事 内 村 彰 良 
 廃棄物処理法では、「産業廃棄物」及び「一般廃棄物」のうち、爆発性、毒性、感染性、その他、人の健康や生活環境に係る被害を生ずるおそれのある性状を有するものをそれぞれ「特別管理産業廃棄物」、「特別管理一般廃棄物」として区分し、処理方法等が別に定められている。
 感染性廃棄物は「特別管理産業廃棄物」に含まれる。

T特別管理産業廃棄物
 特別管理産業廃棄物は、排出の段階から処理されるまでの間、常に注意して取り扱わなければならないもので、普通の産業廃棄物とは別に処理基準が定められ、業の許可も区別されている。また、特別管理産業廃棄物の排出事業者は、特別管理産業廃棄物管理責任者の設置が義務づけられている(法第12条第6項)
特別管理産業廃棄物の種類
  1. 燃焼性の廃油(灯油等)
  2. 腐食性の廃酸、廃アルカリ
  3. 感染性廃棄物
    医療関係機関から生じ、人が感染し若しくは感染するおそれのある病原体が含まれ、若しくは付着している廃棄物、またはこれらのおそれのある廃棄物
  4. 特定有害産業廃棄物(PCB汚染物質、石綿、トリクロールエチレン等)
U特別管理産業廃棄物の処理基準
  • (1) 特別管理産業廃棄物の収集・運搬基準
    1. 特別管理産業廃棄物がその他の物と混合するおそれのないように、他の物と区分して収集し、又は運搬しなければならない。
    2. 感染性廃棄物の収集又は運搬を行う場合には、必ず運搬容器に収納して収集・運搬すること。また、当該廃棄物を収納する容器は、密閉できて収納しやすく、損傷しにくい構造を有していること。・・・専用容器が必要
  • (2) 特別管理産業廃棄物の中間処理基準
    1. 感染性産業廃棄物の処分又は再生は、焼却設備を用いて焼却する方法等によること
  • (3) 特別管理産業廃棄物の埋立処分基準
    1. 感染性産業廃棄物は、埋立処分を行ってはならないこと
V産業廃棄物の処理責任等
  • (1) 事業者の責任
    事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。
  • (2) 廃棄物処理法の改正(平成12年改正)
    1. 排出事業者責任の徹底(注意義務)
      排出事業者が委託した処分業者が不正処理をしていないか、あるいはどのような処分場に運んでいるかを定期的に調査する「注意義務」が課せられた。
      ※罰則:5年以下の懲役又は1000万円以下の罰金又はこれらの併科(法人に対しては1億円以下の加重罰)
    2. 措置命令の対象者の拡大
      これまでは、廃棄物の不法投棄を行った者に対してのみの罰則規定であったが、その責任を排出事業者にまで拡大し、排出事業者は、自ら排出した廃棄物が不法投棄された場合、それを撤廃する「原状回復」の責任を負わなければならなくなった。
      ※罰則:5年以下の懲役又は1000万円以下の罰金又はこれらの併科
      改正前は、3ヶ月の懲役、50万円以下の罰金であった。
      各医療機関でのマニュフェストの確認が必要である。
W在宅医療に伴い家庭から排出される廃棄物について
現段階で最も望ましい方法は
  1. 注射針等の鋭利な物は、医療関係者あるいは患者・家族が医療機関に持ち込んで、感染性廃棄物として処理する。
  2. その他の非鋭利な物は、市町村が一般廃棄物として処理する
X産業廃棄物を取り巻く環境
  1. 青森・岩手県境産業廃棄物不法投棄事件
  2. 第2クリーンセンター(仮称)の設置・・・平成21年九戸村に
  3. 「いわて医師協同組合」と「いわて産廃協同組合」による産業廃棄物処理委託契約
    ・・・最も適正な処理がなされ、医療機関としては安心が保証される。
(了)

 特別講演終了後、斎藤恵子常務理事がいわて医師協同組合の購買事業について説明した。

 午後3時、貸切のマイクロバスで眞瀬理事長、斎藤常務理事、広報担当として菅原、事務局からは鈴木事務長、筒治、小山、阿部、櫛引氏が伺った。午後5時半に宮古市内に着いたときには漆黒の闇であった。午後8時半セミナー終了後、後藤副会長のご配慮で美味しい海の幸をご馳走になり、午後11時半頃に盛岡市内に戻ってきた。盛り場のネオンが随分と都会ように見えた。
 今回のセミナー開催にあたって、格別のご配慮してくださった宮古医師会木澤会長、後藤副会長、医師会の先生方、医師会職員の皆様に心から感謝します。
IWATE MEDICAL COOPERATIVE ASSOCIATION●No.60