生命保険の豆知識

第1回

認知症と生命保険を考える

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険(株) 岩手支社長 伊藤 一洋

皆さまこんにちは。今回より、いわて医師協だよりで連載コラムを担当することとなりましたひまわり生命の伊藤と申します。どうぞ宜しくお願いします。

『生命保険の豆知識シリーズ』と題したこのコラムでは、毎回生命保険にまつわるさまざまな情報につきまして、保険会社の立場から皆さまにご紹介させていただきます。第1回となります今回は、現在大きな社会問題とまで言われている「認知症」と、その認知症に対応する生命保険について考えてみたいと思います。

人生100年時代で考えること

さて、最近「人生100年時代」という言葉をよく耳にしますが、実際に皆さまは「100歳まで生きる」を考えたことがございますでしょうか?100歳まで生きるポイント…この質問に対する正解はないのかもしれませんが、少なくとも「いかに健康で活き活きとセカンドライフを過ごせるか…」私はこの点にかかっているのではないかと考えております。

統計上、「平均寿命」と「健康寿命」の間には、男女別で若干の差異はあるものの、平均して約10年の開きがあります(図1参照)。介護状態になって、自立した生活が難しくなると、経済的にも大きな負担が生じてしまいます。「どうせ長生きするなら、健康なほうが人生楽しめる…」と話す方も多いですが、皆さまはいかがでしょうか?

ちなみに、「介護が必要となった主な原因」の第1位が、本日のメインテーマとなっている認知症です(図2参照)。つまり、健康で活き活きとセカンドライフを過ごすためには、この認知症をよく理解することが大事なのです。


図1 平均寿命と健康寿命の差


図2 介護が必要となった主な原因の構成割合(要支援1〜要介護5を含む)

軽度認知障害は認知症予備軍

ところで皆さまは、軽度認知障害(MCI)という言葉をご存知でしょうか?

この内容について、朝田教授監修の当社作成『認知症ケアブック』に基づいて説明させていただきます。

この図にも記載の通り、健常者と認知症の中間には、軽度認知障害(MCI)という「認知症予備軍」といえる状態があることがわかってきました。軽度認知障害(MCI)は認知機能に軽度の障害がある状態で、病気ではありません。一言でいえば「忘れっぽいけれど、日常生活での判断は比較的しっかりしている状態」といえます。

MCIの状態は、多少のもの忘れがあるものの、日常生活にはほとんど支障のないレベルなので、家族が「これは年齢相応のものだろう」と考え放置するケースも多くあります。しかし最近では、このMCIの段階でのケアが非常に重要だということがわかってきました。

その理由は、MCIを放置することで認知機能がどんどん低下してしまうからです。MCIから認知症へと進んでしまう人の割合は年平均で10%、5年目には約40%の人が認知症を発症するといわれています。

逆に、MCIは適切な予防対策を行うことで回復したり、認知症の発症を遅らせる可能性があります。これまでの研究で、MCIと診断された後、26%が健常者へと回復することがわかってきています。大切なことは早めにMCIに気づき対策を行って、認知症への移行を防ぐことです。
朝田教授監修「認知症ケアブック(当社作成)」より抜粋

皆さまいかがだったでしょうか?今回は、認知症の中でも、認知症予備軍となる軽度認知障害(MCI)に着目して説明させていただきましたが、次回は認知機能低下に関する予防について、ご紹介させていただきます。ご期待ください!

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命からのお知らせ
『リンククロス 笑顔をまもる 認知症保険』のご案内

『リンククロス 笑顔をまもる認知症保険』は、認知症はもちろん、今回お話させていただいた軽度認知障害(MCI)も保障し、認知症発症前から皆さまとご家族をサポートさせていただく保険となっております。

皆さまやご家族の方にとって大切なのは、「認知症にならない、なっても安心できる準備をすること」でしょう。そのための仕組みを備えた保険となっておりますので、一度ご家族の皆さまとご検討してみてはいかがでしょうか。

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