あとがき

この10月11日で大震災・大津波から1年7ヶ月を迎えた。被災地の復興は少しずつ進んでいるようだが、しかし東日本大震災の復興予算が、被災地の再建とは余り関係ない事業に使われている事をNHKの報道で知り驚いた。間も無くTBS系の番組「みのもんた朝ズバ!」でこの事実が俎上に載せられた。「朝ズバ!」の手にかかれば視聴者への影響力は絶大となる。その証に、前回の衆議院選挙では後期高齢者医療制度が、毎朝、この放送で徹底的に叩かれて当時の政権与党に逆風が吹き荒れたことがあった。今、被災地の復興途上で様々な問題を抱え、外を見ると、尖閣諸島と竹島の領土をめぐる紛争が解決策もなく長期化の様相を呈している。その上に、復興予算が国会を通ったことだといっても、立案した各省への批判が高まる中、政治主導であったはずの政権与党に対しても風当たりが強くなり、被災地からは非難の声が次々と上がり始めている。近いうちにあるという衆議院選挙で、前回の選挙の如く「泣く子と朝ズバ!には勝てぬ」という結果を招くかどうか刮目したい。

さて、「いわて医師協だより」はこの87号が今年、最後の発刊となる。振り返れば、84号は災害医療現場リポート「陸前高田市を訪れて」(当組合常務理事菅原克郎先生)、「私の3・11」(釜石市医師会藤井敏司先生)、85号の「大地震から1年」(当組合理事長眞瀬 静先生)、「三陸大津波と山奈宗真」(遠野市医師会千葉純子先生)、86号「人物クローズアップ:未曾有の大災害の中で灯し続けた医療の明かり」(宮古医師会後藤康文先生)、そしてこの87号「人物クローズアップ:新しいまちづくりの構想に医師会として積極的に提言し真の医療復興につなげたい」(気仙医師会大津定子先生)、「復旧・復興へ 前進」と、大震災関係の記事が続いた。いずれも後世に伝えるべき貴重な資料となり、掲載に協力していただいた先生方に深く感謝申し上げたい。

逢 坂 宇 一

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