あとがき

野田佳彦総理大臣誕生。「短さや 岩に染み入る 民の声」。蝉も短命だが、日本の総理も短命である。そのせいで、政治・経済ともに不安定なまま推移している。今回の民主党の代表選に出馬した顔ぶれを、ビートたけしさんは「帯に短し タスキにも短し フンドシには汚し」と評していた。最近は、総理に就任した途端、過去の不祥事をくすぶり出されて、総理の資質論となり、真面目に政策の議論されることが少ない。与野党ともに国民不在の政治である。さっそく、10日間経ずして、さっそく、失言した大臣が辞職。野田総理は増税論者、マスコミのアンケート調査では、国民の5割が震災復興のために「増税止む無し」との報道がなされている。しかし、これはマスコミの仕掛けた巧妙な罠ではないかと思っている。「増税」を掲げて選挙戦で勝利した政権は無い。まず、初めに行政改革を行なうべきだ。議員定数の削減、議員歳費の削減、公務員の人員・歳費の削減等、自分達も身を切っているという範を示さず、唐突に増税を挙げるからである。国民を馬鹿にしているとしか思えない。

国という大きな組織と比べることもなんだが、あらゆる面で「岩手県医師会」、「いわて医師協同組合」はきちんとガバナンスがとれている。長期政権であることは安心感がある。もう一つ大きな要因は、医師会、医協の役員の方々は普段はきちんと医師の仕事を果しながら医師会・医協活動をしているからである。議員の先生方はそれが唯一の生活の糧である「政治屋」になって、落選すると生活の拠り所が無いから保身にばかりに走る。庶民感覚を忘れ、甘い生活を守ろうとするばかりである。野田総理は「この顔ですから、直ぐに支持率が上がるとも思えません。当分は解散しません」とのこと、国民の信を問うことなく「増税」するであろう。医業経営は益々苦しい立場に追い込まれる。

今後も、この逆境ともいえる中で「いわて医師協同組合」は、眞瀬理事長の強い指導力で役職員一丸となって組合員のお役に立てるように頑張りたい。

菅原 克郎

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