何となく「木」は高いと思っていませんか?
一口に「木」といっても、いろいろあります。


Q.木の小物や家具は高いですよね?
A.確かに身の回りにある食器や文房具などはプラスチックや合成樹脂の物より高いようですが、ちょっと高くても自然で安全、愛着を持って長く使える方が結局は安いのでは?
 家具にしても百年以上もかけて育った本物の天然木で作ったものは、大事に使えば何代でも使えるのですから、多少高くてもこれは納得できますね。

Q.建築費の半分は木と聞きました?
A.昔の庄屋様が建てるような豪壮な入り母屋造りの大邸宅で、銘木をふんだんに使ったとしてもなかなかそれほどの木の代金にはならないでしょう。
 普通の住宅ならば、木の代金はシステムキッチンかサッシ代より少ないかもしれません。

Q.木材の単価って何ですか?
A.一般的に、丸太や製材品の量は体積で数えます。
 柱の値段は「1本いくら」でなく、「1m3当たりいくら」というように表します。
 例えば、長さ3mで12cm角の柱は23.1本で1m3になりますから、「1m3 7万円の柱」は「1本では3千円」ということになります。
 もっともフローリングや羽目板のような板類は「平方m」や「坪」など、面積で表しますから、ちょっと分かりにくいですね。
 ちなみに、身近な物を木材と同じように体積で表すと、太さ10cm、長さ30cmで200円の大根は、1m3当たり6万6百円、1L 170円の牛乳は1m3当たり17万円、一個10円の卵は1m3当たり16万6千円、びっくりしますね。


住宅に使われる『木』も高いのでしょうか?
さて、『木』といえば住宅の材料ということになりますが、それでは
家具や小物と同じように、住宅に使われる『木』も高いのでしょうか。

Q.50坪の家に柱は何本?
A.家を一軒建てるのに必要な『柱』の数は、普通の住宅でひと坪当たり2本の柱を使うので、50坪の家だとすれば全部で100本ということになります。

Q.50坪の家で柱の代金は?
A.地域によっても異なりますが、『柱』一本の価格が2,500円だとすれば、一軒の家で柱の価格は25万円ということになります。

Q.柱は建築費の何割?
A.坪当たり50万円とすれば、建築費は2,500万円。そのうち柱は1%ということになります。

Q.柱以外の木も使うでしょう?
A.もちろん、和室には一本2万円の無節の柱を使うということもあるでしょうし、住宅には柱だけでなく梁や桁などさまざまな部材が使われます。

Q.木材代金は建築費の何割?
A.柱以外の材も含め、一般的な在来軸組構法の住宅の場合、木材の価格は建築費総額の10〜15%というのが普通です。