あとがき

毎年、年の初めに「今年こそ 何か 良いことありそうな‥」という気持ちで新年を迎える。しかし、年末が近づくと今年も裏切られたという虚しい気持ちになってしまう。昨年の裏切りは酷かった。自然の力には敵わない。マグニチュード9の地震の恐ろしさは忘れられないし、未だに毎日、テレビ画面上に地震情報のテロップが流される。「今後もマグニチュード9程度の地震が30%確率で30年以内に首都圏付近で起きる」と言う人もいる。将に余計なお世話だ。原発事故も終息宣言には30年とも100年とも400年とも言われると、悪魔の杖の誘惑に身を任せた浅はかな人間の知恵は、地球最後の日を目指しているようにも思える。

政治も“どじょう総理”のお考えは、前の二人の“ウナギ総理”よりは摑みやすいと思っていたが、ドッコイ、サッパリ分からない。“どじょっこなど フナっこなど 春が来たべと思うべな”という気持ちにはなれない。未だ泥の中で蠢いているに過ぎない。

平成23年11月の第2回理事会で監査役の川村英一先生が「現在は順調のようだが、これから当分の間、どの業種も厳しい。医療業界は更に厳しくなるので、医協の運営も覚悟をもって行って欲しい」とのアドバイスをされた。危機感に満ちた今年の船出である。

しかし、医師協同組合の強みは、眞瀬理事長、岩動副理事長のトップが安定していることである。毎年のように総理大臣が代わる不幸な国に生まれた者としては、切実に感じる。医協は同族会社でもないし、不良債権を隠しているわけでもない。ガラス張りである。コンプライアンスもガバナンスも守られている。奇をてらわず着実な経営を理念としている。勿論、組合員の皆様の熱いご支援によることが第一である。

菅原 克郎

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