我が家のペット

第2回 盛岡市医師会 逢坂 宇一 先生

仕事を終えてわが家のドアを開けるやいなや、2階の居間からワンと一声吠えてバタバタと階段を降りてくるのが「ミント」(ミニチュアシュナウザー雌6歳、7.2s)で、遅れてワン、ワン、ワンを連発してパタパタと降りてくるのが「ジャスミン」(ヨークシャテリア雌3歳、2.3s)である。

喜び一杯に飛びはね擦り寄ってくるのを見た時が、私の1日の疲れのとれる瞬間である。ソファーに座ると、「ミント」は即座に私の膝に乗り、「ジャスミン」は太ももに体を摺り寄せてきて、いずれも頭をなでろと要求してくる。犬の名前はアロマテラピストである娘が、ドッグテラピーと称して香り系を選んだ。確かにアロマテラピーならぬドッグテラピーで、小泉構造改革の負の遺産により沈みがちな気持ちが癒されている。

「ミント」の性格はおとなしく素直。「ジャスミン」は体は小さいが気が強い。従ってこの犬たちの上下関係は当然「ジャスミン」が圧倒的に優位である。社会的順位を確認するために、上位のものが下位のものに対して行うというマウンティングは「ジャスミン」の得意技である。「柔よく剛を制す」というよりも「小よく大を制す」という表現がぴったりの状況にある。寝室で先に陣取っている「ジャスミン」に対して「ミント」が遅れてベッドに上がろうとした時、気分次第では吠えて侵入を拒否。乗車の時も然りである。

家の中では押されっ放しの「ミント」であるが、散歩となれば溌剌と行動する。散歩が二度の飯よりも好きで1日何回行っても飽きることはない。これがミニチュアシュナウザーの飼育は上級者向きと言われる所以のひとつかも知れない。一方「ジャスミン」は散歩に執着心はなく、車に乗ってわが家から離れた遠い場所だけに積極的となる。

子供たちが抜けた後の我々夫婦の暮らしの中に、絶えず暖かい陽光を入れてくれる可愛い犬たちである。

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ジャスミン(左)とミント(右)と仲良く


マウンテング中のジャスミン


ミント生後6ヶ月


ジャスミンが圧倒