特集

「生命保険を科学する」

ドクターの陥りやすい落とし穴(10)

〜生命保険は生活習慣病?!〜

株式会社リスクマネジメント・ラボラトリー
代表取締役 佐 藤 正 彦

 私はよく、医師の皆様に「生命保険は生活習慣病ですよ!」というお話をさせていただいています。なぜ生命保険と生活習慣病に関係があるのでしょうか?最終回の今回は、その謎解きをさせていただきます。

■私がドクターから必ず言われること

 各地の医師会や医協からのご依頼で、生命保険や医業経営のご相談のため年間100人以上のお医者様や奥様とお会いしております。その時、私自身の健康の話になると必ず言われるのが「生活習慣病には注意しなさい」、「君はメタボリックシンドロームだね」という恐ろしくもありがたいお言葉です。因みに私、ウエスト完璧に90p以上、中性脂肪300mg/dl、血圧140前後−90前後です。当てはまっていますね。
 私の仲のよい大学時代の先輩が、先日失明しました。糖尿病です。商社に勤務していたのですが、ストレス解消法が満腹になるまでの食事という生活を続け、このような結果になってしまったようです。最近は透析も始まりました。週1回だったのが2回に増えています。
 そうならないためにも、先生方からは定期的に検査して、状況を知った上で早く対応しなさいとご助言いただきます。

■生命保険はとても似ていますよ!

 そこで、私の専門の生命保険の話になると、先生に切り替えします。「生命保険も生活習慣病になっていること多いですよ!」「先生の保険はメタボリックシンドロームではありませんか?」と。例えば、自動車保険や火災保険のような損害保険は、1年ごとに更新しますので、ご自分がどのような保険に、どのくらい加入しているかチェックできるのですが、生命保険はいかがでしょうか?加入時は目的に合っていると思っていても、いつの間にか少しずつ追加で加入していたり、お付き合いだと思っていずれ解約しようと思いながら忘れてしまったり、ご家族の保険や医師会や医協の団体保険や共済や郵便局とダブッていたり……保険料を毎月引き落とされていても、生活に困るわけではありませんし、気付かないままに支払い続けています。そして、放っておくと、或るとき症状が表面化します。例えば、65歳で殆どの保障がなくなってしまったり、いつの間にか保険料が上がっていたり、ご自分で思っている金額の倍くらいの保険料を払っていたり、ということです。私ども保険のプロでも、このような症状が出てしまうと、ほぼお手上げです。対処法は殆どありません。全く、生活習慣病と同じような構図ですね。
 そこで、先生方には「ですから、今の段階で一度、加入保険の検査をしておきましょう」とお勧めしています。ご家族全員の証券を一覧にしてみて、初めてどこに贅肉がついているのか、どこが病気になる可能性があるのかがわかります。そうすれば、症状が出てしまう前に対応策はいくらでも考えられます。ムダをなくせれば、その分資産運用にまわすことだってできますよね。特にこの症状は開業の先生方に多く見られますのでご注意ください。

 もしも「検査しておいた方が安心かな」というご希望ございましたら、お気軽に医協さんにお問い合わせ下さい。みなさまの生命保険の健診(加入保険一覧表作成)のお手伝いさせていただきます。
 末筆になりますが、このコラムの連載をご愛読いただきましてありがとうございました。

[ 生命保険の加入一覧表の見本 (PDF:1163KB) ]

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