第12回 通常総代会開催(続き)


 最後に、 ご来賓の岩手県中小企業団体中央会の鈴木常務理事よりご挨拶をいただく。

岩手県中小企業団体中央会
鈴木 養太郎
 第12回目の通常総代会、 和やかな雰囲気の中で無事終えられたわけでございます。 足跡を振り返りながら、 これからのいわて医師協同組合は、 いよいよ事業の拡充強化に向かって進んでまいるであろうと、 そんな思いを深くしました。

 まず、 決算あるいは事業報告を拝見いたしまして特に感じましたのは、 流動比率の高さです。 流動資産を流動負担で割りますと300%という数字がでてきます。 これは、 組合に3倍の支払いの能力があるということを意味します。 また、 出資金が貸借対照表でみると1,700万何がしあるわけですが、 約3倍の5,100万円の正味財産になっている。 つまり自分たちが出して組合をつくった元金の3倍以上の価値を生み出しているわけで、 極めて健全な財政で推移をしていると高く評価を申し上げたいと存じます。

 特に、 八木先生、 小野寺先生の理事長時代をへて、 眞瀬内閣が誕生したわけですが冒頭の小野寺先生のごあいさつを聞いて、 12年間のうちの後段の部分を運営の責任者としてやってこられたその考え方、 思想というものが非常に貫かれているなと、 今日までのご苦労に対しまして心から敬意を表したいと思います。

 また、 眞瀬先生はこれから新しい形で一歩を記すだろうと思いますけれども、 今後の課題は、 1つは、 今まで築いてこられた事業の肉づけが大事であり、 特に近年医療廃棄物の処理問題が大きくクローズアップされ、 専門業者、 協同組合との連携によって、 非常に大きな実績をおさめつつあるわけでございますが、 今後ともこれは上昇の一途だろうと思います。 例えば、 廃タイヤ処理の問題がありますけれども、 今は岩手県内の大部分の廃タイヤは大船渡市の太平洋セメントの熱原料に焼却できる施設ができ、 燃やして石炭の熱源にかわるエネルギーになっております。 医療廃棄物を含めて今後いろんな産業廃棄物の処理が国や岩手県そして当業界の課題だろうと思われますし眞瀬内閣の取り組みの一番大きなテーゼになるのかなと、 感じているわけでございます。

 それから、 2つ目は、 女性部に対する期待です。 女性部創設の必要性、 あるいは具体策がされたのはご提案が今回初めてで、 心から敬意を表したいと思います。 環境の厳しい時代に注ぎ込んでくれるだろうと、 私は大いに期待しております。 これからは、 医院の経営を含めて 「人」 の問題が大きな焦点になってまいります。 岩手県の人口はこれから減少の一途をたどります。昨年1年間に生まれた赤ちゃんの数は約1万2,000人、 10年ぐらい前には1万7,000人〜1万8,000人でしたからかなりの減少であり、 小学校等も1学級40人クラスが35人クラスぐらいという時代になってきているわけです。 近い将来労働力の不足の時代が来るわけです。 昨年来から、 今年の3月に卒業する岩手県内の高等学校の子供たちの就職率が大いに話題になりました。 結果的には90%の県内の高校生の子供たちが就職をいたしました。 残念ながらあと10%は就職の希望があるにもかかわらず職につけなかったということです。 今、 一番心配されますのは、 約400人ぐらいの子供たちが、 フリーターと言われる流行語のように、 ただぶらぶらするという、 こういう状態を私は一番懸念をするわけです。 この子供達が5年たって、 7年たって、 10年たって30才、 35才になった場合に本当の勤労の意欲があるであろうかということが一番懸念されるわけであります。 皆様方にとって 「人の問題」 がこれからの経営に、 あるいは社会にとって大きな問題だろうと思うわけでございます。

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