マルチメディア調査報告 (5/6)

II−3.パソコンを活用しない理由

 「必要を感じない」という回答が、全数の60%に及んだ。続いて、「操作が面倒」に29%、「故障に対応できない」に4%となっている。つまり、必要性とわずらわしさの問題が、約9割の阻害要因となっている。
 一方では、「値段が高い」3%、「古くなってしまった」4%、と経済的な理由はほとんど障害になっていないことが分かる。

II−4.使用パソコンの種類

 「富士通」の30%には及ばないが、「Apple(Mac)」が23%でほぼ4台に1台を占め、全国的にはトップシェアを争っている「NEC」の18%を大幅に上回っている。このMacの割合は、デザインや出版業界に比べるとやや少ないが、一般のユーザーよりは2〜3倍程度高い比率になっている。
 また、「PC98」は特に調査しなかったが、NEC製が全部で18%となっており、しかもこの中には最近の情勢からして「DOS/V系」マシンが多く含まれていると考えられるので、PC98については今後さらに比率を下げると思われる。
 「その他」が18%に上ったのは、近頃売り出しのSONY製のVAIOシリーズを特に項立てしなかったことも原因の一つと考えられる。また、最近は外資系メーカーやパソコン・ショップのオリジナル品の販売攻勢もあり、その影響も見逃せない。
 今後組合がソフトウェアの開発などを進める時には、こうした状況を参考にする必要がある。

II−5.パソコンの用途


書類作成
ワープロ

会計
経理

発表資料
作成

電子メール

インターネット
ショッピング

データベース

ネットワーク

合 計

現在

将来

現在

将来

現在

将来

現在

将来

現在

将来

現在

将来

現在

将来

現在

将来

214

225

73

91

57

66

83

90

89

98

39

73

17

41

572

684

37%

33%

13%

13%

10%

10%

15%

13%

16%

14%

7%

11%

3%

6%

100%


 「将来」より以上に活用したい項目数は、「現在」より112件20%も多くなっている。また「書類作成」など比率としては減っている用途についても、絶対件数では増えている。このことは、「現在も活用しているが、将来もっと活用のレベルを上げたい」という前向きの意欲のあらわれと見ることができる。
 さらに全体比率の中で、「現在」よりも「将来」の方が伸びている用途に該当するものは、「データベース」が件数で1.9倍比率で4ポイント増、「ネットワーク」が件数で2.4倍の3ポイント増となっている。これらの用途については、今後本格的な活用を求められることが容易に推測できる。従って、組合としても、この辺りについてのサポートを検討する必要がある。


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