感染性廃棄物とは (感染性一般廃棄物・感染性産業廃棄物)
 感染性廃棄物とは、 医療関係機関等から発生し、 人が感染し、 または、 感染する恐れのある病原体が含まれ、 若しくは付着している廃棄物およびこれらの恐れのある廃棄物をいう。

医療機関等から排出される感染性廃棄物
感染性一般廃棄物 感染性産業廃棄物
血液等 - 血液、 血漿、 血清、 体液、 (精液を含む) 血清製剤
手術等による病理廃棄物 臓器、 組織
血液が付着した鋭利な物 注射針、 メス、 試験管、 シャーレ、 ガラスくず等
病原微生物に関連した試験検査に用いられたもの 実験、 検査等に使用した培地、 実験動物の死体等 実験、 検査等に使用した試験管、 シャーレ等
その他血液が付着したもの 血液等が付着した紙くず等、 繊維くず (脱脂綿、 ガーゼ、 包帯等) 血液等が付着した実験、 手術用の手袋等
汚染物が付着したものまたはそれらの恐れのあるもので上記項目に該当しないもの 汚染物が付着した紙くず等、 繊維くず (脱脂綿、 ガーゼ、 包帯等) 汚染物が付着した廃プラスチック類等

※ 出来れば種類ごとに分別することが望ましいが、 一括梱包する場合には耐貫通性のある液漏れ等のしない堅牢な容器を使用し、 移し換えなどはしないでください。
※ 処理は収集・運搬許可業者、 処理許可業者 (県知事許可) に委託してください。

産業廃棄物とは
 産業廃棄物とは、 事業活動に伴って生ずる廃棄物のうち、 燃え殻、 汚泥、 廃油、 廃酸、 廃アルカリ、 廃プラスチック類、 その他政令で定めるものをいう。
医療機関等から排出される産業廃棄物の主なもの (9種類)
・廃プラスチック類
 合成樹脂製の器具、 レントゲンフィルム、 点滴用のビニールチューブ、 バック、 その他の合成樹脂製のもの
・ガラスくずおよび陶磁器くず
 アンプル、 注射器、 ガラス製の器具、 点滴びん、 その他のガラス製のもの、 ギブス用石膏、 陶磁器の器具、 その他の陶磁器製のもの
・金属くず
 金属製機械器具、 金属製ベッド、 その他の金属製のもの
・ゴムくず
  天然ゴムの器具類、 ディスポーザブルの手袋など
・汚 泥
 血液 (凝固したものに限る)、 検査室、 実験室などの排水処理施設から発生する汚泥
・廃 油
 アルコール、 キシロール、 クロロホルムなどの有機溶剤、 灯油、 ガソリンなどの燃料油、 患者の給食に使った食用油、 冷凍機やポンプなどの潤滑油、 その他の油
・廃 酸
 レントゲン定着廃液、 ホルマリン、 クロム硫酸、 その他の酸性廃液
・廃アルカリ
 レントゲン現像廃液、 血液検査廃液、 廃血液 (凝固していない状態のもの)、 その他のアルカリ性廃液
産業廃棄物の処理は上記種類ごとに分別し、 収集・運搬許可業者、 処理許可業者 (県知事許可) に委託してください。


事業系一般廃棄物とは
 感染性廃棄物・産業廃棄物以外の廃棄物をいう。
医療機関等から排出される一般廃棄物
 新聞、 雑誌、 ダンボール、 紙くず類、 患者の塵芥類、 厨房芥、 包帯、 ガーゼ、 脱脂綿、 リネン類など
市町村にとっては色々な制約等により処理を行っていない場合があります。
その場合は、 許可業者 (市町村長許可) に委託して処理を行ってください。



マニフェスト (管理票) システムについて
 従来、 管理票 (マニフェスト) は特別管理産業廃棄物 (感染性廃棄物) について義務付けられておりましたが、 改正による産業廃棄物処理法では、 平成10年12月1日より産業廃棄物の処理を委託する際に、 「産業廃棄物管理票 (マニフェスト)」 (医療機関側で用意することになっている) の使用も義務付けられております。

特別管理産業廃棄物 (感染性) とともに、毎年報告 (前年度分を6月30日までに所轄保健所に) の義務があります。

マニフェストシステム
 医療機関が産業廃棄物の処理を委託する際に、 産業廃棄物の名称、 数量、 性状、 運搬業者名、 処分業者名、 取扱の注意事項などをマニフェストに記載し、 産業廃棄物の流れを自ら把握・管理する方法です。 (マニフェストは5年間保管)

 マニフェストが交付されないで産業廃棄物が違法に処理された場合、 医療機関に対して、 原状回復などの措置命令が行われます。 また、 虚偽の記載には最高30万円の罰金が科せられます。
産業廃棄物の処理は排出者責任が大原則となっております。
産業廃棄物は自らの責任において分別し、 適正に処理を行うこと。




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