○鈴木岩手県中小企業団体中央会常務理事
 ご紹介をいただきました中央会の鈴木でございます。
 きつい言葉をというお話でございましたんですが、 まずもって県内各地の総代の先生方、 そして役員の先生方を交えての第10回目の総代会、 役員改選を含めた盛りだくさんの議案をご審議、 ご決定をいただいたことに対しまして心から祝意と敬意を表したいと思います。 早いもので今回はもう第10回目の総代会でございます。 ちょうど2000年最後の年、 10回目という切りのいい節目の総代会も何か因縁めいたものを感ずるわけでございます。 来年から21世紀、 いわて医師協の11回目のスタートというわけでございます。
 冒頭、 小野寺理事長先生からごあいさつがあったわけでございますが、 大多分は先生方の日常のお仕事とは直接関係がございませんが、 当協同組合を律しております法律は、 中小企業等協同組合法という法律でございます。 若干、 世の中の流れをかいつまんで申し上げますが、 なかにはご存じの向きも多いだろうと思いますけれども、 先般他界されました小渕前総理が、 昨年秋から暮れにかけての国会を中小企業国会と名を打ちまして、 もろもろの中小企業関係の法律が提案、 成立、 あるいは改正されましたが、 その中で一番大きいのは中小企業の基本を定めております基本法、 小野寺先生からもお話があったわけですが、 これは38年に制定以来、 初めての大がかりな改正であったわけですが、 一番大きいのは中小企業の定義の改正でございます。 中小企業あるいは事業をやっている企業は、 個人事業者はすべて中小企業でございますけれども、 それ以外に株式、 有限、 合資、 合名の4つの会社関係は資本金と従業員の数で、 大企業であるか中小企業であるかを決めておるわけでございます。 これは製造業、 建設業あるいは小売業、 サービス業等々に分けてそれぞれ決めているわけでございます。 一々の数字は申し上げませんけれども、 これが大幅に実はアップをしたわけでございます。 その結果として中小企業は全国で数にして6万の会社が今まで大企業扱いのものが中小企業になったわけでございます。 この6万の大企業から中小企業に移った企業の中で働く従業員は300万人といわれております。 300万人の従業員が中小企業の仲間入りをした、 私どもが一番懸命をしたのは、 これに中小企業の一定の対策予算がそういったふえた方々にも予算措置されることによって、 本当に必要とする中小零細の中小企業の方々に、 従来助成なりいろんなことで活用しておった部分が足りなくなると困るということを実は申し上げてきておるわけでございます。 他の省庁の分野の予算が減っても中小企業に対しては減らさないと、 現にそんなことで、 微増ではありますけれども増の予算の措置をしていただいていると、 こういう流れが実はあったわけでございます。
 余り直接関係のない話をくどくどと申し上げるのも失礼でございますので、 このぐらいにいたしますけれども、 あとはご存じいただいた方がよろしいかなというようなことで申し上げますと、 来年6月1日からは大規模小売店舗立地法という法律が新たにスタートいたします。 これは今までは大店法といういわゆる大規模小売店舗法という法律があり、 売り場面積が3,000平米以上の店舗については今までは大規模店舗法ということでしたが、 これからは立地法という新しい法律に6月から変わるわけでございます。 違いは、 今までは地域の商業者、 学識経験者、 消費者の意見を聞いて商工会議所がその意見を国、 県等に申し上げて、 よろしかろうということでダイエーなり川徳なりが出るわけでございますけれども、 これからは盛岡市でもし3,000平米以上の店をつくるという申請があった場合には、 盛岡市においてそれだけの店が今現在必要であるかどうかという基本的な議論をし、 それから、 その店が建とうとする希望する土地の地域の環境問題、 交通混雑、 ごみの処理の問題等々の環境問題が間違いなくそのデベロッパーによって将来ともにクリアされて社会的な迷惑をかけないようにできるかどうか。 都市計画上のその区域は用途区域はどうなっているのかというようなことを審議して、 まちづくりの観点から必要があるとなれば認めようと、 こういう大規模店舗立地法という法律になって来月からスタートすることになりました。
 ジャスコ等々大型店に言わせますと、 我々の自由な進出を阻害する法律だという言い方もありますが、 必ずしもそうじゃないような感じもいたします。 トータルで考えますと、 これから盛岡周辺で、 きょうは全県の方々お見えでございますけれども、 盛岡周辺だけで、 じゃ今後大きい店ができる可能性はどこだろうと、 こういうことになりますと、 盛岡からつなぎ温泉に行く途中の滝沢村に大釜という地域があります、 あの地域にジャスコ系列の店舗が申請を出すであろうと。 3年から長くて5年以内には実現するだろうと思われます。 出店する用地は、 今、 田んぼがほとんどでございますので、 JTの滝沢、 滝沢農協、 それから滝沢村が誘致型で積極的でございますので、 恐らく実現をするだろうと、 そんな商業関係の流れでございます。
 それから、 大きい変化は、 きょうもご論議があったわけでございますけれども、 インターネットあるいはEメールを中心にしたマルチメディア産業に対する対応だろうと、 思われます。 平成12年度は皆様方の組合でも私ども中央会からの事業を活用いただいてマルチメディア産業についての調査研究にお取り組みをいただくことになっておりますし、 助成もほぼ間違いないだろうと、 私も国との話し合いの過程の中で確信をしてございますが、 このマルチメディア産業は先生たちのお仕事の中では、 組合と先生方あるいは医師会と先生方、 あるいは都市医師会と先生方、 あるいは東北、 全国との連合組織と先生方といったようないろんな情報のつなぎ、 あるいは医学の問題等の即時適切なる収集提供が可能になるわけでございます。 と同時に、 医院そのものの事務の合理化等にも大いに役立つと、 こういう意味で非常に画期的な、 産業の一つだろうと思っておりますが、 実はほかの部門においては必ずしも喜ぶべきことばかりじゃないわけでございます。 そのことによって卸売業、 岩手県内に4,000企業あります卸売業、 あるいは1万8,000店あります小売店等々においてはいろんな影響なり新たなる競争が出てまいっておるわけでございます。 つまり我々消費者、 生活者からメーカーと直接インターネットあるいはEメールで情報を消費者が提供を受けて、 それで品物を配送してもらうというEメールあるいはインターネットの活用というのがどんどんふえますと、 今でも通販とか何かでありますけれどもこれがどんどんふえている。 しかし、 インターネットは空間を流れる実は情報の流通ですが、 物は決してインターネットの空間を流れるわけじゃございません、 卸売業、 小売業も、 今、 日々総会の時期でございますが、 私は、 決して負けないで個性を持った商法を考えて、 決して物は空間を流れはしない、 必ず流通業を通って消費者に物は渡るので、 その創意工夫が必要だと、 申しておりますが、 いずれマルチメディア、 インターネットはこれらのすべての生活者を含めた画期的な情報改革だろうと、 思っておるわけでございます。
 辛口と申すようなことはきょうは決して申し上げる内容はございませんでした。 500万円という平成11年度の当期利益も計上し、 事業ごとには、 あるいは項目別には多少の前年対比のでこぼこ等もありましたが、 これは昨今の経済情勢を考えれば、 当たり前のでこぼこだろうと、 思っております。 トータルで500万円という数字を上げましたのは、 小野寺先生以下役員の先生方、 あるいは総代、 そして県内の組合員の先生方の組合との協調体制のこのたまものだろうと、 理解をしておるわけでございます。 今後はこのように利益を発生していきますと法定利益準備金あるいは特別積立金といったような内部留保がどんどん高まって、 組合自身の財政の基盤が確立、 強固になっていくだろうと思います。 また、 需要によって1,000万円なりそれ以上の当期利益が出るようなことになりますと、 どの事業の部分でこれだけの利益が発生したんだろうと、 こういうことを数字的に把握しながら、 事業を利用した量に応じて先生方に事業利用分量配当という方法を考える必要があるかもしれません。 事務的には鈴木事務長が県内570の私どもの会員組合の中で、 中央会に足を運ぶ頻度はベストテンに入るぐらい一生懸命中央会に来て勉強しておりますので、 その辺の情報なり、 我々からの支援、 指導は怠りなくしてまいりたいと思っております。
 と同時に、 まだ言葉は話しておりませんでしたが、 これからの大きい課題は医療廃棄物の問題だろうと実は思います。 24日にいわて産廃協同組合の通常総会がメトロポリタンニューウイングであったわけでございますが、 そのときは私も参りましたし、 若山常務先生も参っておりました。 当日にたまたま夕刊に岩手と青森にまたがる廃棄物の不法投棄のあれが大きな報道されたわけでございます。 我々はそのとき既にその情報を、 聞かされておったわけですが、 家へ帰って夕刊を見ましたら大きい報道になっておったわけですが、 決してああいう不正のないような形の正しい姿で医療廃棄物の処理については、 組合という組織の名のもとに皆様方、 先生方へご不便をかけないようなそういう処理を、 将来過ちのないようなそういう処理をしていっていただければなと、 これは心からご期待を申し上げたいと思うわけでございます。
 あれやこれや申し上げましたが、 所感の一端と申しましょうか、 若干論外のことも話も申し上げましたが、 措辞ではございますが、 通常総代会に当たりましての私のあいさつにしたいと思います。 ありがとうございました。



午後4時34分 閉会

《新役員》
理 事 長
専務理事
常務理事
  〃   
理  事
  〃   
  〃   
  〃   
  〃   
  〃   
  〃   
監  事
  〃    
小野寺 弘 之
工 藤 純 孝
吉 田 新 二
斎 藤 恵 子
前 川   滋
足 澤 輝 夫
松 浦 秀 幸
柏 木   柏
宍 戸 凰 悦
道 又   卓
福 田 七 朗
細 井 昭 彦
川 村 英 一
  副理事長
常務理事
   〃

理  事
  〃
  〃
  〃
  〃
  〃

監  事
眞 瀬   静
若 山 栄 司
近 藤   駿

西 島 康 之
小 原 紀 彰
亀 井 将 一
小 原 徹 也
新 井 孝 夫
川 上   淳

本 正 浩 司


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