エリア13

地区だより(17)

けったら喰ったら、く
麺屋 わかな

花巻市医師会 花巻中央眼科 高橋 和博

麺屋 わかな

花巻駅の西口を出てすぐ左折し、不動大橋を目指して南下すると、右手に花巻消防署、左手に花巻税務署がある信号があります。そこを右折するとすぐ左手に、「ラーメン」という大きな赤い看板が目に飛び込んできます。これが今回紹介する「麺屋 わかな」です。

店主は私の幼馴染みで、15年以上前から、地元で豚骨の白湯スープをベースに、鶏ガラと魚介スープを合わせたいわゆるダブルスープのラーメンを提供しているこだわりのラーメン職人です。彼が最初の店を始めた当時の花巻のラーメンと言えば、さっぱりした透明な煮干しと鶏ガラ系スープのしょうゆ味が主流で、白濁した獣(けもの)臭い濃厚なスープはなかなか受け入れてもらえませんでした。

その後、一時のラーメンブームも去り、次第に新たなラーメン文化が浸透し、新しいスタイルのスープや麺あるいはつけ麺が認知され始めるとともに、彼はさらに進化したラーメンを追求すべく、炙りネギや背油でさらにコクのあるスープに仕上げ、それにマッチする麺を選び、付け合せのチャーシューや穂先メンマと呼ばれるシナ竹の味付けなど細かいところにまでこだわった新しくて旨いラーメンを提供しています。

少ないメニューの中でも私の一押しは「魚とんそば」です。とろみのある濃厚なスープと魚粉を混ぜ、ボリュームたっぷりな太麺に絡めて食べますが、一度食べたら病み付きになりそうな深い味わいがあります。つけ麺も選べるので機会があればぜひ食べ較べてみてください。

今は店主が一人で店を切り盛りしているので、水や器の後かたづけはセルフサービスになっていて、彼が厨房から出てくるタイミングを見計らって注文するなど、少々コツがいりますが、それを差し引いても一度足を運ぶ価値は十分あると思います。

皆様ぜひ一度お試しあれ。

 

※この記事は「医報はなまき」402号(平成26年6月)に掲載されたものを、編集部の許可を得て、一部再編集のうえ再掲しました。

↑ このページの先頭へ